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천성인어

2010年1月17日(日) 「15の春」といえば試練の代名詞であり、壁を越えた喜びを表す言葉でもある。生まれた子が少年少女になり、高校生や社会人として巣立っていく。それと同じ歳月が、阪神大震災の起きた日から流れた▼ 열다섯의 봄 이라하면 시련의 대명사이자, 벽을 넘어선 기쁨을 표현하는 말이기도 하다. 아이가 태어나 소년소녀가 되고, 고교생, 사회인으로서 성장해 간다. 그것과 똑같은 세월이, 한신대지진이 일어난 날부터 흘렀다. 15年を機に「あしなが育英会」がまとめた冊子「遺児たちが語る、いまの思い」を読んだ。長くて短く、短くて長かったであろう、それぞれの来し方に胸が詰まる。今は男女2人の子に恵まれた岡田幸代さん(31)は、「この15年、どんだけ涙が出るのだろと思うほど泣いた」と書いていた▼ 15년을 계기로 아시나가육영회가 정리한 책자 "고아들이 말하다. 지금의 마음" 을 읽었다... 더보기
2008年04月09日(水曜日)付 光と熱の母として、原始の野で大勢が囲んだ名残だろうか。炎には、群衆の視線を束ねて一つところに向ける力が宿るようだ。五輪を宣伝しようとする者は火を世界に走らせ、異議を唱える者もまた、その行く手に集まる▼ 北京五輪の聖火リレーが散々な目に遭っている。ロンドンとパリで、中国のチベット政策に抗議する人たちが実力行使に出た。聖火がゆくのは、表現の自由が根づく街だ。その火は、祝意と敵意を等しく引き寄せる。沿道に待ち構えるメディアは、火に群がるすべてを伝える▼ 見せるための火が二重三重の人の壁に守られ、結局バスに収容されては意味がない。単なる「種火の運搬」である。これほどの逆宣伝はなく、中国政府は頭を抱えているだろう▼ いまトーチの先で赤く燃え、国から国へと運び継がれているのは国家の威信だ。だから、反体制派は体を張って吹き消そうとする。消えればバスの種火からまた点火し、炎の奪い合いは北京へとなだれ込.. 더보기
2008年04月08日(火曜日)付 1年で50キロ減量した評論家の岡田斗司夫さんは『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書)で、太ければ太っている分だけ損をすると言い切る。見た目で不当に評価されたくなければ、やせる努力をという旨だ。周りの視線を力に転じ、己を変えよと▼ 今月から始まったメタボリック症候群の健診制度も、そこを狙っているふしがある。わが身に測られたくない場所は多々あるが、その一つ、腹回りの測定が40歳以上に義務づけられた。顔を赤らめ、巻き尺を引き絞ってもらったところで、男のメタボ基準とされる85センチは遠い▼ さらに血圧などが一定値を超せばメタボと判定され、専門家の指導を仰ぐ。内臓脂肪が引き起こす病の怖さは知りながら、健診の苦手科目がまた増えたと浮かぬ顔も多いのではないか▼ 新制度いわく。膨れた医療費を削るには膨れた腹を削るべし。だが、着衣のままや、自分で測ってもいいらしいと聞けば、そもそも腹が本当に決め手なの.. 더보기
2008年04月07日(月曜日)付 土日に深呼吸をして、きょうから出社2週目の新入社員もいるだろう。少しは慣れたか、まだ緊張がとけないか。周りで先輩風を吹かせている面々も、みんな1年目があった。仕事は人に、それとはなしの風格を与える▼ 今年の新人は、買い手あまたの中、氷の上を滑るように就職できたという。それゆえか、氷上競技になぞらえて「カーリング型」と呼ぶそうだ。名付けた社会経済生産性本部によれば、ブラシでこする(励ます)のをやめると、減速したり止まったりしかねない、らしい▼ その年々の新入社員を、特徴的な「型」で言い表すようになって久しい。過去をたぐれば、わが四半世紀前は「麻雀牌(マージャンパイ)型」なる名を賜った。「大きさと形は同じで並べやすいが中身はわからない」が、そのココロだった▼ 画一性を嘆かれた同輩諸氏も、そろそろ会社を仕切る年齢だろう。気がつけば、自分に向けられていた「今どきの若手は……」のせりふを、年下に.. 더보기
2008年04月06日(日曜日)付 きのうはまだ、ほんの少し早すぎた。あしたになれば、わずかだけれど、もう遅い。まさに今日。そんな盛りの一日が、桜にはあるようだ。この週末、街に野に、絶頂の一日を迎えた桜木も多いことだろう▼ 淡い色がこの国を染め上げる季節、「桜男」と呼ばれた人の生涯を追う展示が、兵庫県西宮市の白鹿記念酒造博物館で開かれている。水上勉の小説『櫻守(さくらもり)』のモデルにもなった笹部新太郎である。私財をなげうって桜の演習林をつくり、何十万本も育てては各地に植えた▼ 明治半ばに大阪の地主の家に生まれた。東大法学部を出たが、思い切りよくエリートコースを捨てる。組織に属さず、桜を知りつくした園丁として一生を終えた。現場主義に徹し、名高い植物学者に「暗闇で土を握っただけで良否がわかるか」と啖呵(たんか)を切った逸話を残した▼ その「桜男」の嘆いたのが、人の移り気である。花の盛りは愛(め)でてやまないのに、散れば忘れ.. 더보기
2008年04月05日(土曜日)付 英文科を出た石井桃子さんは菊池寛の紹介で、犬養毅首相邸に司書として通い始める。犬養が五・一五事件で落命する少し前だ。事件翌年のクリスマス、首相の孫らにせがまれ、ツリーの下にあった英書を即興の和訳で聞かせた。101歳で亡くなった児童文学者と「クマのプーさん」の出会いである▼ 読み進むうち、不満げな子をよそに黙読になった。26歳に起きた「ふしぎなこと」を後にこう記す。「体温とおなじか、それよりちょっとあたたかいもやをかきわけるような、やわらかいとばりをおしひらくような気もちであった」(『石井桃子集7』岩波書店)▼ 出会いから7年、石井さんが訳した「プーさん」が岩波から出た。以来、子どもの本ひと筋。翻訳や創作は200点を超す。日本の児童文学の至宝だった▼ 75年前のイブ、石井さんの即興に笑い転げた12歳は、評論家の犬養道子さんだ。石井さんのお陰で、戦後は日本中の子が同じ喜びを味わえるようにな.. 더보기
2008年04月04日(金曜日)付 時代と切り離せない音や像がある。その端っこに、若くて熱かった自分がいる。落ち込んだ日など、私たちは時の引き出しから熱い記憶を取り出し、少しだけ元気になる▼ 70年代に青春が重なる方なら、耳目にキャンディーズを呼び出せるかもしれない。私事になるが、上京の春は「年下の男の子」、下宿を移った2年後には「やさしい悪魔」。どちらの旋律も、引っ越しのホコリの中で流れていた。彼女たちの解散から、きょうで30年になる▼ 旧後楽園球場での解散公演は5万人を集めた。紙テープで埋まったステージ。3人は最後の曲の中で「本当に、私たちは、幸せでした」と叫び、高く手を振り、抱き合って泣き、肩を組んだまま奈落に消えた▼ ほぼ同じ場所で今夜、当時のファン組織、全国キャンディーズ連盟の有志らが企画した「大同窓会」が開かれる。約1万円の参加費には紙テープ10本が含まれ、2千人の働き盛りがあの日の映像に放つはずだ▼ 発起人.. 더보기
2008年04月03日(木曜日)付 『荒城の月』の詩人、土井晩翠が生まれた仙台市は毎年、東北を中心に小学生の詩を募る。「晩翠わかば賞」である。昨秋の第48回で佳作となった作品に「おかあさん」がある▼ 〈おかあさんは/どこでもふわふわ/ほっぺはぷにょぷにょ/ふくらはぎはぽよぽよ/ふとももはぼよん/うではもちもち/おなかは小人さんが/トランポリンをしたら/とおくへとんでいくくらい/はずんでいる/おかあさんは/とってもやわらかい/ぼくがさわったら/あたたかい気もちいい/ベッドになってくれる〉▼ きっとふくよかであろう、優しい母の笑顔が浮かんでくる。作者の西山拓海(たく・み)君はおととい、青森県八戸市の家で9年の生を閉じた。電気コードで首を絞めたと認めた母親(30)が逮捕された▼ 何度も抱きしめてくれた「もちもちのうで」が、この朝は凶器だった。パジャマ姿で息絶えた子に、「おかあさん、なぜ?」と問う間はあるまい。詩にあふれる濃密な.. 더보기
2008年04月02日(水曜日)付 米国で封切られたチャプリンの「殺人狂時代」(47年)は散々だった。宗教界や在郷軍人会が「倫理に反する」「共産党シンパだ」と映画館に圧力をかけたためだ。ほどなく赤狩りの嵐に覆われるこの国は、彼を「追放」する▼ 20年後、チャプリンは再び米国の地を踏んだ。アカデミー特別名誉賞の授賞式である。それは希代の映画人と、表現の自由を守れなかったハリウッドの謝罪にほかならない▼ 中国人監督のドキュメンタリー映画「靖国」を上映するはずだった五つの映画館が、中止を決めた。不測の事態を警戒しての結論だという。終戦記念日の参拝風景などを撮った作品は素材提供に近いが、国会議員向けの試写会が開かれ、政治色を帯びた▼ 右翼の抗議を怖がり、日教組の集会を拒んだホテルと同様、あるいはそれ以上に、メディアの一翼を担う映画館の萎縮(いしゅく)は深刻だ。あらゆる表現や言論、批判が出会うべき場が、近所迷惑になるからと自ら幕を.. 더보기
2008年04月01日(火曜日)付 5年前のきょう、東京新聞が〈東京湾で大油田発見〉と報じた。同紙恒例の冗談記事の中でも「傑作の誉れが高い」と『世界のエイプリルフール・ジョーク集』(鈴木拓也、中公新書ラクレ)が紹介している。大油田が本物なら、そろそろ安い国産ガソリンが出回る時分だろうか▼ 暫定税率の期限切れで、ガソリンの税金が本日から1リットル25円下がる。ただし、5月には元に戻るかもしれないという。例年ならそのまま四月馬鹿で通用するほどの、へんてこな話である▼ 今この話題で「馬鹿」をやろうと思えば、〈政府は財政の穴を埋めるため、飲食店に1品25円の揚げ物税を課す方針を固めた。メタボ対策も期待する〉ぐらいのでたらめが必要だ。お粗末な政治が冗談を実話にし、ホラ話の作り手を泣かす▼ 江戸の昔、灯火に使う菜種油は必需品で、油に絡む混乱は官民が恐れた。かの大岡越前も油価の安定に気を使い、油問屋たちの価格つり上げを罰したと伝えられ.. 더보기