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천성인어

2008年04月05日(土曜日)付

英文科を出た石井桃子さんは菊池寛の紹介で、犬養毅首相邸に司書として通い始める。犬養が五・一五事件で落命する少し前だ。事件翌年のクリスマス、首相の孫らにせがまれ、ツリーの下にあった英書を即興の和訳で聞かせた。101歳で亡くなった児童文学者と「クマのプーさん」の出会いである▼

 

読み進むうち、不満げな子をよそに黙読になった。26歳に起きた「ふしぎなこと」を後にこう記す。「体温とおなじか、それよりちょっとあたたかいもやをかきわけるような、やわらかいとばりをおしひらくような気もちであった」(『石井桃子集7』岩波書店)▼

 

出会いから7年、石井さんが訳した「プーさん」が岩波から出た。以来、子どもの本ひと筋。翻訳や創作は200点を超す。日本の児童文学の至宝だった▼

 

75年前のイブ、石井さんの即興に笑い転げた12歳は、評論家の犬養道子さんだ。石井さんのお陰で、戦後は日本中の子が同じ喜びを味わえるようになった。数え切れない童心が「あたたかいもや」をくぐり、不思議の世界にしばし遊んだ▼

 

お見かけしたのは1月、朝日賞の贈呈式だ。体調に配慮し、あいさつなしの段取りだったが、車いすの石井さんはマイクをとった。静まる会場に「やはりこれは、私の声と名前で」と、短い謝辞が続いた▼

 

児童書の研究にも足跡を残した石井さんだが、「プー」だけはあえて分析を控えた。「魔法は魔法でとっておきたいから」。最後の章まで現役、残り一行まで「子どもの喜び」にこだわり、ノンちゃんが待つ雲に乗った。

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