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천성인어

2008年04月06日(日曜日)付

きのうはまだ、ほんの少し早すぎた。あしたになれば、わずかだけれど、もう遅い。まさに今日。そんな盛りの一日が、桜にはあるようだ。この週末、街に野に、絶頂の一日を迎えた桜木も多いことだろう▼

 

淡い色がこの国を染め上げる季節、「桜男」と呼ばれた人の生涯を追う展示が、兵庫県西宮市の白鹿記念酒造博物館で開かれている。水上勉の小説『櫻守(さくらもり)』のモデルにもなった笹部新太郎である。私財をなげうって桜の演習林をつくり、何十万本も育てては各地に植えた▼

 

明治半ばに大阪の地主の家に生まれた。東大法学部を出たが、思い切りよくエリートコースを捨てる。組織に属さず、桜を知りつくした園丁として一生を終えた。現場主義に徹し、名高い植物学者に「暗闇で土を握っただけで良否がわかるか」と啖呵(たんか)を切った逸話を残した▼

 

その「桜男」の嘆いたのが、人の移り気である。花の盛りは愛(め)でてやまないのに、散れば忘れてしまう。じゃまになれば切ってしまう。「受け身一方の植物は、かえす怨(うら)みの言葉も持ち合わせない」と哀れんだ▼

 

暖地ではもう、盛りをすぎて落花しきりの木もあろう。〈桜の花びらが あんなに/思いきって散れるのは/思いもよらないほど/遠い時間にまで/根が届いているからにちがいない……〉(「さくら」笠間由紀子)▼

 

遠くから降るような落花は、物言わぬ木々から人への、ひそやかな言葉のようでもある。耳を澄ませて、春の一期一会を楽しもうか。「桜男」にしかられぬよう、麗姿をしっかり、記憶に焼きつけながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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