「橋のない川」を著した作家の住井すゑさんは、「子育て」という言葉を嫌った。子どもの管理に通じる意識を、そこに見たからである。
다리가 없는 강을 저술한 작가 씨는, 아이키우기 라는 말을 싫어한다. 아이들의 관리에 관한 의식을, 거기에서 보았기 때문이다.
「子どもこそいい迷惑。彼等(かれら)にとって、親という名の権力の下請人(したうけにん)によって管理される毎日なんて、たのしかろうはずがない」と20余年前の随筆に書いている。もう亡くなったけれど、政府の教育再生会議が準備してきた「子育て指南」の緊急提言を知ったら、何を思っただろう。
아이들이야말로 좋은
「子守歌を歌い、おっぱいを与える」「食事中はテレビをつけない」「早寝、早起き、朝ご飯を習慣づける」「うそをつかないなどの徳目を教える」……。驚くような中身ではないが、国の提言となれば話は違う。それはたちまち価値観を押しつけ、下請け人たることを親に求める言葉になってしまう。
さすがに国民の反発を案じる声が政府内からも出た。「待った」がかかったのは良識ある成り行きだろう。「高みにいて人を見下したような訓示とかは、あまり適当じゃない」。伊吹文科相の見解に、我が意を得たりの人は多いのではないか。
自由主義教育を説いたフランスの啓蒙(けいもう)思想家ルソーに、味わい深い一言がある。「世界でいちばん有能な先生によってよりも、分別のある平凡な父親によってこそ、子どもはりっぱに教育される」(「エミール」岩波文庫)。
分別ある父母を望むのは、教育現場をはじめ、多くに共通した願いだ。そうした願いを、薄っぺらな説教の羅列で果たせると考えているなら、再生会議は能天気に過ぎるだろう。
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