천성인어

2008年04月07日(月曜日)付

ahoi-i- 2008. 4. 10. 07:42

土日に深呼吸をして、きょうから出社2週目の新入社員もいるだろう。少しは慣れたか、まだ緊張がとけないか。周りで先輩風を吹かせている面々も、みんな1年目があった。仕事は人に、それとはなしの風格を与える▼

 

今年の新人は、買い手あまたの中、氷の上を滑るように就職できたという。それゆえか、氷上競技になぞらえて「カーリング型」と呼ぶそうだ。名付けた社会経済生産性本部によれば、ブラシでこする(励ます)のをやめると、減速したり止まったりしかねない、らしい▼

 

その年々の新入社員を、特徴的な「型」で言い表すようになって久しい。過去をたぐれば、わが四半世紀前は「麻雀牌(マージャンパイ)型」なる名を賜った。「大きさと形は同じで並べやすいが中身はわからない」が、そのココロだった▼

 

画一性を嘆かれた同輩諸氏も、そろそろ会社を仕切る年齢だろう。気がつけば、自分に向けられていた「今どきの若手は……」のせりふを、年下に向けている。有史以来続く「ぼやき」のバトンリレーの、いつしか走者になった思いは苦い▼

 

「後生(こうせい)畏(おそ)るべし」、という。「後生」は後から生まれた者、若い世代のことである。可能性に満ち、どれだけ伸びるかわからない。若者こそ畏敬(いけい)すべきだと、古人は説いた▼

 

逆を行くような笑い話もある。ふた言目には昔をほめ、今にケチをつけるご高齢がいた。ついに「私の若いころの富士山は、あんなものじゃなかった」――。「若者けなし」にも通じる戒めに違いない。他山の石としながら、「カーリング型」にエールを送る。